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Research & Activities

第17回 移民難民スタディーズ研究会 案内

第17回 移民難民スタディーズ研究会 案内

在日ムスリムの世代間関係とイスラーム:パキスタン系コミュニティの若い世代への聞き取り調査の結果から

日時:6月10日(金)10-12時

報告者:工藤 正子(立教大学 観光学部 交流文化学科 教授)

報告要旨

本発表の目的は、日本人の母とパキスタン人の父をもつ若者たちへの聞き取り調査の結果をもとに、現在青年期をむかえている若者たちがムスリムであることをどのように捉えているかを明らかにすることである。本発表は、2016年から2019年の間に行った子どもたち35名の聞き取り調査で得られたデータをもとにしている。本研究に参加してくれた若者は18歳から30歳で、女性が23名、男性が12名であった。これら35名の若者は24家庭の子どもたちであり、父親の仕事は中古車輸出関連の自営業に集中している。子どもたちが高校を卒業する時点までの居住地をみると、これらの家庭の3分の1では夫婦と子は日本を拠点に生活してきた。残りの3分の2は、日本とパキスタンや第三国(主にアラブ首長国連邦やニュージーランド等)の間で移動を繰り返してきたが、これらのケースでも、現在は日本に戻って高等教育を受けたり、働いている場合が殆どである。
本発表では成長期における社会との関係および家庭内での世代間関係に着目しながら、若者たちの宗教意識や実践の多様性やダイナミクスについて議論したい。とくに、彼ら彼女らが、(場合によっては複数地点での)学校や地域社会での排除や包摂の経験や、日本人の母とパキスタン人の父が期待する理想的なムスリム像をいかに受けとめてきたのか、そして、青年期に移行するなかで彼ら彼女ら自身の宗教的な意識や実践がいかに変化しつつあるのかについて、ジェンダー差異にも着目しつつ考察したい。

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