神経性やせ症患者の「島皮質」における脳機能異常を解明―食事制限をやめられない背景に味覚処理異常の可能性―
2025年06月17日
研究?産学連携
现在哪个app能买足彩子どものこころの発達教育研究センターの須藤佑輔特任助教、平野好幸教授、国立精神?神経医療研究センター精神保健研究行動医学部の関口敦室長らの研究チームは、東北大学、京都大学、産業医科大学、九州大学との共同研究により、身体感覚や味覚処理を司る領域であり、神経性やせ症の病態への深い関与が疑われている大脳の島皮質の各領域で生じている脳機能異常を詳細に解明しました。その結果、神経性やせ症では「味を感じる」脳の領域である一次味覚野の機能低下や、味覚に対する嫌悪感の学習が成立しやすくなっていることを示唆する、脳の機能異常が生じていることが判明しました。これらの味覚処理異常は肥満恐怖やボディイメージ障害と共に、神経性やせ症状の中核症状である「痩せていても食事制限を続けてしまう」という行動に寄与している可能性があると考えられます。
本研究成果は2025年5月31日に、学術誌Scientific Reportsにてオンライン公開されました。
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神経性やせ症で生じていた機能的結合性の変化
(模式図 赤線:機能亢進 青線:機能低下 実線:統計的信頼性が高い)